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History / 時代別

Chapter 2 - Section 5

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第2章 第5節

1/43モデルカーで特定の車種やブランドを収集していくと、自ずとその歴史的発展の過程を再現することができます。実車写真のような2D情報ではなく、全方位から任意に鑑賞できる3D情報で正に“手に取るように”展開できるため、他の手法では味わえない立体模型ならではの愉しみ方となっています。

ここでは、車種の歴史が長くデザイン変更の幅が小さいポルシェ911を例にして、各時代でのデザインとエンジニアリングの変遷を追い、特定車種の3Dヒストリーを構築・鑑賞する魅力について説明します。

なお、車体色はドイツ・ナショナル・カラーのシルバーにそろえました。形状の変遷などを愉しむ場合は、同じ色の方が効果的です。各個体から色という強烈な要素を引き算することで、造形の変化にだけ意識を集中させられるからです。

Artwork: Porsche GT1 Evolution 1997 Roadcar
ポルシェ GT1 エボルーション 1997年 ロードカー

Description
According to the drastic change of FIA's GT race regulation in 1995, Porsche was forced to develop new GT1 class machines to compete against Le Mans winner McLaren F1. Rushing the development, Porsche effectively used the existing 911 parts and the mid-engined first 911 GT1 was built in 1996. For the season of 1997 GT1 was modified to GT1 Evo (Evolution) with Boxster type head lights. In 1998 finally Porsche won the Le Mans by all new GT1-98. In the next year GT1 class was cancelled. The model car is the street version of GT1 Evo in 1997 that was stipulated in the GT1 regulation to produce. This pure road version is only released from Tron in Italy as of May 2015.

作品解説
FIA(国際自動車連盟)が1995年にGTレース規定を大きく変更したため、ポルシェは同年のル・マン覇者マクラーレンF1に競い勝つべく、GT1クラスに新型車の投入を決定します。そこで衝突安全基準を満たしている911の構造部材などを有効活用し、短期間でミッド・エンジンのGT1を1996年シーズンに送り出しました。翌97年はGT1エボへと進化(エボリューション)させましたが、98年には完全新設計のGT1-98を投入し、ル・マン24時間耐久レースで念願の総合優勝を飾りました。しかし、翌年はGT1クラス自体が消滅しています。参戦規定の中に公道仕様車の生産が義務付けられていたので、写真のGT1エボ1997年式ロードカーが誕生しました。ヘッドライトがボクスターの涙形であるのと、レース車と異なる形状のリア・ウィングが外観上の特徴です。1/43モデルカーではイタリアのトロンが製品化しているのみです(2015年5月現在)。

History Review for Now & Future / 歴史の先に広がる未来

History of Porsche 911 / ポルシェ911の発展史

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ポルシェというブランドは、「20世紀最高の自動車設計者」と称されるフェルディナント・ポルシェのデザイン事務所から始まり、ビートルを含め優れた車種を誕生させましたが、自社初の生産車は1939年のTyp64です。

Typ64は、ベルリン~ローマ間の速度記録レース用に設計・製造された試作車で、まだポルシェとは銘打たれていませんが、911の原型と言うべきスタイルをしています。

シュトゥットガルトの本社に併設されたポルシェ博物館には、アルミボディだけを再現したレプリカが展示されています。1/43モデルカーだと、写真のように当時のままの姿で縮小再現でき、歴代ポルシェの筆頭に飾ることができます。

ポルシェのブランド名を冠した初の市販車は356で、1948年にスパイダーが1台生産された後、クーペ・ボディで市販が開始されました。911がデビューした後の1965年まで生産され続けた大ヒット作です。車種名は356のままで、細かいバージョン違いが数多く存在します。

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50年以上続いている人気車種の911は、356の後継車として1963年に901として発表されました。しかし、プジョーが真中に0の入る3桁の数字を全て商標登録していたため、1964年の市販車は911と改名することになりました。

社名は全て911でも、年式に応じて異なる開発コードがあるため、区別が必要な場合はその型名を用います。日産スカイラインなども、R32やR35など年式による型名を用います。

1998年の5代目911、つまり996型では初めてフルモデルチェンジが行われ、水冷エンジンが採用されました。その後もマイナーチェンジを繰り返していくものの、基本形状はTyp64を踏襲したままで、911のアイデンティティをスタイルとエンジニアリング(RR・フラット6)の両方から守り続けています。

ここでは標準型の911で例示しましたが、他にもターボ、4WD、タルガ・トップ(着脱屋根式)、GTレース仕様のGT2やGT3など派生車種があり、それらも時代を追って揃えていくと、911ファミリーだけでも深く愉しむことができます。

Topics / 新着情報

2017.02.06

第7章「博物館」・全4節を新規掲載

遂に全7章(日本語コンテンツのみ)の執筆を完了。英日対訳の日本語部分だけで約1年半かかってしまった。意図的に先延ばした箇所があるものの、何とか最後までたどり着いた。拍手!拍手!

2017.01.15

「車種リスト」ページを新規掲載

本編ページに掲載したモデルカー作品を検索するための、アルファベット順車種リストページを作成

2017.01.09

第6章・第5節「製品化要望」を新規掲載(第6章完了)

第4節の掲載から3箇月以上間隔が開いてしまったが、モデルカーを過去・現在・未来の時間軸を通して考察することができた。主要な日本語コンテンツとしては、第7章の「博物館」を残すのみ。

Headmaster / 学院長

1965(昭和40)年生まれ射手座A型のスーパーカーブーム直撃世代。小学高学年でガンディーニ・デザインに魅了される。
時を経て1990年、ロンドン駐在時に英国製の1/43精密モデルカーに出会い収集を始める。1998年の帰国後は、国内の専門ショップに収集拠点を移し、現在に至る。
スーパーカーを主軸とするロードカー・2ドアクーペに車種を限定することで、未組立キットを含め約5000台を収集。
モデルカーの認知拡大、コレクターへの支援、業界の充実発展を願い、主力3700台を『世界モデルカー博物館』に展示。
同時に、展示作品の愉しみ方を解説する本サイト『モデルカー学』を開講。現在も「コレクター道」を実践・追究している。

―2015年5月現在―

2017年6月末に英国ロンドンへ再赴任し、現在ロンドンから欧州の様々な情報をブログとFacebookで配信中。

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