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2017.09.19

フランクフルト・モーターショー①

 会期2017年9月14日~24日: ドイツ国民のためのドイツ車の祭典を訪問(9月17日)

ふとしたことで、次の週からフランクフルト・モーターショーが開催されることを知った。前の欧州駐在時、1995年にたまたまフランクフルトへ自家用車で遊びに行ったらホテルが一杯と聞かされ、モーターショーの開催を知って急遽訪ねたことがある。その回は社会情勢上スーパーカーが盛りだくさんで、非常に満足のいく内容だった。その印象が強いため、急遽航空券と最寄りのホテルを予約し、一般公開される最初の週末にフランクフルト訪問を決定。9月16日(土)は重要な用事があったため、その後の夜のルフトハンザ航空便でフランクフルトに入り、翌17日(日)の朝一から終日見学することとした。

思い知らされたのは会場の広さ。各ホール間の移動にかなり歩かされる。帰りの飛行機があるため、無駄なく全体を回ろうと心掛けたが、なかなか思う通りにはいかない。昼飯も取らず、正に駆け足で移動した。圧倒的だったのは王者メルセデスで、地上数階に及ぶ一つのホールを丸々利用していた。BMWなど他のドイツ勢も多くのスペースを占有しており、ドイツ国民のためのドイツ車の祭典という性質が色濃く出ていた。そのためか、メルセデスもポルシェ(下の写真)もコンセプトカー等以外の展示車には触り放題くらいの勢いで開放しており、エンジニアなのかマニアなのか、シャーシの下面をのぞき込む見学者もいて、ドイツにおける自動車文化の浸透ぶりを再確認した次第。さすが世界初のガソリン車を生み出した国だけのことはある。

 今回の目玉!ハイブリッド・スパースポーツ: メルセデスAMG・パイパーカー

モーターショーは俗にいう “見本市” で商談が本義のため、一般公開される前にメディアやビジネス関係者らに先行公開されるしきたりだ。その際に最も話題を集めた車が、メルセデスAMGの「オンロードでの走行が可能なF1マシン」こと「プロジェクト・ワン」ハイパーカーである。AMGの創立50周年記念車でもあり、メディア初公開時はメルセデスの現役F1ドライバー、ルイス・ハミルトンが壇上に登場し、紹介に一役買った。ロードカーでは珍しい背びれ(?)も、最近のF1トレンドだ。かつて皇帝ミハエル・シューマッハの全盛時代に、フェラーリがF1モチーフを取り入れたスペチアーレ「エンツォ・フェラーリ」を発表した構図に似たものがある。今期はハミルトンが駆るメルセデスがF1を引っ張って行っている。ワールド・チャンピオンを獲得したミカ・ハッキネンの時代以上に、今がメルセデスF1の全盛期ということなのだろう。

 ドイツ人にとっては日常品: メルセデスAMG、ポルシェ、BMW

時代の流れなのだろうが、全体的にコンセプトカーは電気自動車に関するものが多かった。私は原則的に2ドア・クーペにしか興味がないため、写真も撮影しない。左下のメルセデスは写真を掲載するまで4ドアだと気付かなかった。また、オープンカーはできるだけクローズ状態を撮影したかったが、必ずしも閉じてもらえず、時間の関係もあって断念した。それ以前に、車の周りから人が居なくなるのを待って撮影していたため、1枚1枚それなりに時間と忍耐が必要だった。せっかくのモーターショーだったのに撮影だけに時間が取られ、どの車の運転席にも座ることができなかった。

 庶民の味方、小粒ながら粋な車種達: ミニ、スマート・ブラバス、フォード、オペル

ミニも電気自動車コンセプトカーを発表していた。2段目のパール・グレー色の車だ。スマートはブラバスと提携したのか、メルセデスがAMGを自社に取り込んだように、スポーツ・ブランド担当として吸収したのか、同系列で車種展開していた。フォード・フィエスタ(3段目右の2台)は、トヨタ・ヤリスと同様にラリーで活躍していて知名度が高い。添え以上に、全く視野に無かったオペル(最下段)が割と良い形状の車種を出していた。後で知ったが、オペルは今年3月にフランスの「グループPSA」 (旧・PSAプジョーシトロエン)に買収されたらしい。そのため少し垢抜けてきたのだろうか(?)。いずれにしろ、今後に期待。

私が撮影してYouTubeにアップしてある動画

続きの記事「フランクフルト・モーターショー②」では、イタリアン・スーパーカーや花を添える役割のレーシングカーを紹介。

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