では、実際に製作してみましょう。今回は初心者でも比較的簡単に完成させることが出来る、ハコ車のレジンキット製作をご紹介します。
製作にはごく一般的な工具を使い、技術を必要とする難しいディティールアップは行わない、いわゆる「素組み」とします。まずはきちんと素組みが出来る技術を身に付けることが上達の近道です。ボディなどの塗装も手軽な缶スプレーを使用してみます。
なお、ご紹介する製作法はあくまでも一例であり、これ以外にも工夫次第で方法はいくらでもあります。
キットはラクーンオートがBBRに特注した「フェラーリ・テスタロッサ・ケーニッヒ」です。BBRのキットはパーツの精度・品質とも良好で、これから1/43キット製作を始めようとする方におすすめです。
パーツを見ていきましょう。
ボディやフロア、インテリアといったメインパーツはレジン製です。
バリも少なく、エッジもシャープで良質なキットです。
シャーシや車軸、リヤウィングなどはホワイトメタル製のパーツとなっています。
また、ドアの内張りやステアリングホイールなどのインテリアパーツの一部もメタル製です。
そのほかにゴム製のタイヤと「ヒキモノ」と呼ばれる旋盤加工で作られたホイール、マフラーのパーツが用意されています。
エッチングと呼ばれる薄い金属板で出来たパーツです。窓枠やグリルなど、繊細に再現されています。
ホイールディスクのパーツはきれいな金メッキ処理が施されており、実車のBBSメッシュホイールが精密に再現できます。
普通プラキットなら親切丁寧なインストが付属しておりますので、これにしたがって工作を進めればきちんと完成します。
43キットでもタメオ等一部メーカーのインストはとてもきれいでプラキットのものに近い出来ですが、普通は1枚の紙にわりと大雑把にパーツの組み付け位置が書かれているのみです。
説明書きが英語ならまだしもイタリア語、フランス語の場合にはかなり難解ですが、きちんと仮組みを行えば大丈夫です。
それよりもインターネットの画像検索サイトなどを活用して実車の資料を集めてみましょう。そのほうが色も分かるし技術が上達してきたときにはディティールアップの参考になります。
まずはカッターナイフ・ヤスリ・サンドペーパーで大きなバリなどを取ります。
一通り整形が済んだら中性洗剤でパーツを洗います。油分などはもちろんですがボディには型から抜くときの離型剤が付着していますので、これをきれいにしておかないと塗装が出来ません。
この後、ボディにキズや欠損がある場合は修復します。使うのはパテ。大きな欠損ならポリエステルパテ(ポリパテ)がいいでしょう。主剤に硬化剤を混ぜる、反応型パテです。
使いやすく仕上がりが良い反面、硬化に時間がかかり、強度はありません。ホームセンター、模型店にて入手できます。
キズや凹みなら光硬化パテも有効です。呼んで字の如く蛍光灯などにかざすと硬化しますので作業性が良いです。
ボディが完了したらシャーシや内装パーツなども同じように処理しておきます。
カッターナイフ、ヤスリなどを使って大きなバリを落とします。
レジンはやわらかいので削りすぎに注意します。
パーツを洗浄します。
洗剤はマジックリンなどの家庭用中性洗剤を使用します。
使い古しの歯ブラシなどを利用して入り組んだところもきれいにしましょう。
ダクトの後方に小さなキズがあります。
こういうキズもこの時点でパテ埋めしてきれいに修正しておきます。
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