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⑥ 組立編〔仕上げ〕 How to Build 1/43 Kit
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第5章 第3節 第6項
■ ウィンドゥの組付け
ハコ車の製作工程で最も神経を使う工程、ウィンドゥの組みつけを進めましょう。
仮組み時点で合わせておいたウィンドウですが、塗装によってピッタリはまらない場合がありますのでここで今一度大きさを確認し、必要な場合は微調整します。
ウィンドゥパーツが平板式の場合は前述したように曲げながらの接着になりますのでマスキングテープなどを使いながら少しずつ貼り進めます。
使用する接着剤はクリアパーツ専用のものが最も良いでしょう。はみ出した場合でもエナメルシンナーを浸した綿棒で拭えばふき取れます。
この時一番注意するのは汚れです。特に内側に汚れが付いてしまった場合、組付け後にきれいにするのはかなり困難です。組付け前にはネル地でパーツをきれいにしてから慎重に作業を進めます。
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サイドウィンドゥは比較的平らですのでこのようにはめ込み、クリア接着剤を筆で少しずつ流し込みます。
トロンの接着剤はサラサラですのでスキ間にスッと流れ込んでくれます。乾く前は白色ですが5分ほどで透明になり乾燥します。
完全乾燥後の接着強度も充分ですので、ウィンドゥ以外にも細かなボディーパーツの接着などにも使えます。
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同じ要領でウィンドゥフレームのエッチングパーツも接着します。少し接着剤がはみ出していますがエナメルシンナーでふき取ればOK。
あらかじめウィンドゥパーツとエッチングを接着しておいてから取り付ける方法もあります。フロントウィンドゥはそのようにしてみます。
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フロントウィンドゥはあらかじめモールを接着しましょう。
クリアパーツにはキズ付き防止のマスキングテープを貼り、モールのパーツをテープで固定してからクリアパーツ用接着剤を流し込んで接着します。
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接着が乾いたらモールに沿ってクリアパーツを切り出し、ボディに乗せてテープで固定します。
一気に周囲を接着するのではなく、一辺ずつ接着していきます。
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接着が完了しました。
はみ出した接着剤は拭き取っておきます。
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ヘッドランプカバーなども同様のやり方で接着します。
■ インテリアパーツの組み立て
ボディの工作に目処が立ってきたらインテリアを組んでいきます。塗装はインストや実車の写真などを参考に塗り分け、メーターなどのデカールを貼り付けておきます。
今回の作例のようにブラック一色の場合は、シートとフロアーなどでツヤ消しと半ツヤのブラックを塗り分けると質感に変化が出てよいでしょう。
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塗装とデカール貼りを終えて組み立てたインストルメントパネル。
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シートベルトはエッチングのバックルとカット済みのテープが用意されていますので、簡単に4点式のベルトが再現できます。
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フロアパーツにセンターコンソール、ベルトを組付けたシートを接着します。
フロアマットを再現するケーニッヒのロゴ入りデカールも貼り付け、エッチングで用意されたABCペダルも取り付けます。
■ 最終組み立て
殆ど全てのパーツが後は組み立てを待つだけの状態になりました。あとはインストなどをよく見ながら組み立てを進めていきます。
まずはタイヤの組付け。仮組み時点で確認・調整をしていますが再度ここで確認し、問題が無ければ接着します。このときは必ず平らな板を用意してこの上で行います。車が不自然に傾かず、4つのタイヤがきちんと接地するように注意します。
これが済んだらその他のパーツをどんどん組みつけていきます。順序としては車の中心から外に向かって組みつけていきます。
使用する接着剤はクリアボンド、クリアパーツ用接着剤、瞬間接着剤などになります。タイヤは強度が必要なところですので必ずエポキシ接着剤で固定します。
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タイヤを接着していきます。
まずはタイヤを仮組みした状態でシャフトのみ接着します。その後タイヤを1輪ずつ接着していきます。ホイールハウスとのスキ間や傾きなどにも注意しましょう。
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ボディーパーツも組みつけていきます。
テールレンズなどのパーツにはクリアーレッドやクリアーオレンジを筆塗りしておきましょう。
■ 完成・固定
全てのパーツを取り付け終えたモデルには手垢や汚れが付いてしまっています。きれいなネル地ややわらかい筆、綿棒などを使って綺麗にクリーニングしましょう。
最後は飾り台に固定して完成です。市販のプラスチックケースでも良いですし、アクリル板を切り出したものでも良いでしょう。また、専門ショップでは高級なアクリルケースも販売していますので、これに飾るのも良いでしょう。
オリジナルのアクリルケースを製作してくれる業者もありますので、自分の気に入ったものを作ってもらうのも楽しいと思います。
さらにオリジナルのネームプレートをパソコンで作成すれば、ちょっとプロの作品のようになって夢が広がりますね。
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■ 最後に
さて、いかがでしたでしょうか?
今回はごく基本的なテクニックのみをご紹介しましたが、少しずつ色々な技術を習得すれば専門誌を飾るプロのような作品を制作することも夢ではありません。
完成品を購入して多くの車種を揃えるのも楽しいですが、自ら手を動かして作った作品には愛着感もひとしおでしょう。
さぁ、コレクターからビルダーへ、あなたもチャレンジしてみませんか?