2017.09.21
既に新型車の発表は終えているためか、フェラーリやランボルギーニといったイタリア製老舗スーパーカーは寂しい展示内容だった。もちろん、展示場の柵はたくさんのドイツ小市民達に取り巻かれ、一部の裕福そうな人達だけが柵内に入り我が物顔で座席に座るといった光景が繰り広げられていた。そう思うと、ドイツ車メーカーはコンセプトカー等でなければ基本的に近付き放題の触り放題だから、偉いよね。ランボルギーニはフォルクスワーゲン・グループでありながら、たった2台しか出展しておらず、“仕方なく付き合いで出展している” 感が否めなかった。
ブガッティも、フランス車・ブランドでありながら親会社はフォルクスワーゲンなので、付合いで出展したといった感じ。やはり、初お披露目の車種でなければ、展示の華やかさも話題性も数段トーンが低くなる。シロン(Chiron)という車名は、先代ヴェイロン開発時の1999年にイタルデザインのスタディ・モデルに付けられていた。ヴェイロンもシロンも、往年のブガッティ・レーサーであるピエール・ヴェイロンとルイ・シロンの名に因んでいる。新興のスーパーカー達とは歴史と伝統が違うよという主張だろう。フロント・グリルの42という数字は、0-400-0km/hを世界記録の42秒(41.96秒)で達成したという自慢だ。本当に凄いのなら、過去のレースの栄冠やスペックを鼻に掛けず、黙って現代のF1かル・マンで実力を証明すべきだろう。
私が撮影してYouTubeにアップしてある動画(装置の不備で音声は未録音)
イタリア車であの程度だったので、英国車のマクラーレンなどは出展すらしていなかった。左下の写真は、屋外に何かの関係で展示されていた1台である。アストン・マーティンは参加すらしていなかった。ドイツを市場と見なしていないのだろうか。まあ、ロンドンに住んでいれば通勤時だけで毎日5台はアストン・マーティンを見る。最大の市場はイギリス国内かもね。
ご存知のように、自動車はその誕生と共にレースという競技を生み出している。そのレース専用にチューニング、又は専用開発されたレーシングカーは、何と言っても自動車業界の花形である。アウディやベンチュリがフォーミュラE カーを、ルノーがフォーミュラ・コンセプトカーを、ポルシェやトヨタがル・マン カーを展示していたが、一番賑わっていたのがフォードGT(2代目)の展示ブースである。68号車(展示車両とは別)が昨年のル・マンで初参戦にて初クラス優勝を果たすなど話題性もあった。
レポートの最後となる「フランクフルト・モーターショー③」では、今回初お披露目となった和製電動スーパーカーを紹介。
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