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Brand / 車種別

Chapter 2 - Section 2

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第2章 第2節

第2節からは、対象をロードカー・2ドア・クーペに特定します。ロードカーでもブランドによって個性が大きく異なり、どれも魅力的ではありますが、収集したい車種には個人差が現れるようです。ここではザックリと、国別で車種の特徴を紹介し、収集する上での魅力について説明します。

Artwork: Saleen S7 2000
サリーン S7 2000年

Description
Saleen is an American supercar manufacturer founded by Steve Saleen, former racing driver, in California 1983. Based on the success of tuning complete cars, Saleen started S7 project to produce a original high-performance car. In 2000, S7R was introduced as a GT racing car and proved its competitiveness at many GT races. As a flagship of Saleen, S7 debuted as its road version with mid-mounted all-aluminium 7 litre V8 engine claiming an estimated top speed of 354 km/h. In 2005, S7 was updated to S7 Twin Turbo and produced until 2009. The model car is the hand built S7 from a kit of Provence Moulage. S7 is also available for diecast model from 2 creators. 

作品解説
サリーンはアメリカ・カリフォルニア州のスーパーカーメーカーで、元レーサーのスティーブ・サリーンが1983年に設立しました。フォード車のチューニングカー等で成功を収めた彼は、自社独自開発車のS7プロジェクトに着手します。まず、2000年にGTレーシングカーであるS7Rを発売し、数々のGTレースや耐久レースで優秀な成績を収め、技術力と存在を知らしめました。サリーンの旗艦モデルS7は、そのロード・ゴーイング・バージョン(公道車)です。オールアルミの自社製7リッターV8エンジンをミッドに搭載し、最高速は時速354km(推定値)を誇ります。2005年にはS7ツインターボにパワーアップされ、2009年まで製造されました。モデルカーは、旧・プロバンス・ムラージュのレジン製キットをモデラーが組立てたものです。同社からはレース仕様のS7Rも発売されています。他にダイカスト製完成品も2種類のメーカーから出ています。

Characteristics of Each Country / 国によって異なる車種の個性

British Cars / イギリス車

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イギリス車は大きく分けると、伝統ある高級車、レースで名を馳せた高級車、小さいメーカーの軽量スポーツカーなどに特徴があります。もちろん、大衆車も存在します。

伝統ある高級車の代表格はロールス・ロイスで、他にもベントレーやアストン・マーティンなどがあります。これらの2車種は、ジャガー同様に早くからレースでも名を馳せた高級車です。F1コンストラクターから市販ロードカーに参入したマクラーレンも、イギリス製スーパースポーツの座に君臨しています。

軽量スポーツカーの代表格は何と言ってもロータスでしょう。バックヤードビルダーから始まり、レースの最高峰F1でも活躍しました。他にも魅力的な軽量スポーツカーのブランドは、イギリス車に数多く存在します。

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大衆車で最も有名なイギリス車は、ミニでしょう。社名は幾度も変遷しましたが、ミニ・ブランドは1959年から2000年まで40年以上愛され続けた後、ドイツのBMWに引継がれてさらに歴史を重ねています。

お気づきとは思いますが、自動車には黎明期の国別レースで採用されたナショナル・カラーがあり、イギリス車は深緑(ブリティッシュ・レーシング・グリーン)です。

German Cars / ドイツ車

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ドイツ車の代表格は、1886年にガソリン車初の特許取得で知られるメルセデス・ベンツ(ブランド名)です。ありとあらゆる車種を世に送り出す自動車界の王者です。モデルカーの世界においても作品の豊富さは他の追随を許しません。

さらに、フェルディナント・ポルシェの設計したビートルに始まるフォルクス・ワーゲンや、息子のフェリー・ポルシェが創設したポルシェ、航空機のエンジンメーカーから始まったBMWなど、高い信頼性を誇るメーカーが揃っています。

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他にもアウディやオペル、そして個性的なチューニングを施すケーニッヒやゲンバラ、ツェンダーやルーフなどがあり、優れたベース車にエキゾチックな刺激を加味しています。

ドイツ車のナショナル・カラーはシルバー(元は白)で、車体の重量制限をクリアするために白ペンキを剥がして、アルミ剥出しボディにしたことが始まりだそうです。そのシルバー・アローの伝説は、F1メルセデス・チームに継承されています。

French Cars / フランス車

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フランス車の歴史も古く、プジョーが世界最古の量産車メーカーとされています。他にもルノーやシトロエンという歴史の長い自動車メーカーが市場で肩を並べています。

これら3大メーカーはもちろん、アルピーヌ、ブガッティ、マートラ、リジェ、パナール、ヴェンチュリなど、レースで活躍したメーカーが多数存在し、イギリス車やドイツ車とはやや趣が異なり、全体的に柔らかなフォルムが特徴です。

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フランスでは自動車競技の歴史も古く、記録では1894年のパリ~ルーアン間のレースが世界最古と言われています。また、サーキットを24時間走り続けるル・マン24時間耐久レースは、1923年から開催されています。

フランス車のナショナル・カラーは、レースで活躍していたパナールの車体色を起源とするブリュー・ド・フランス(日本語でフレンチ・ブルー)で、柔らかいフォルムを引立てています。

Italian Cars / イタリア車

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イタリアにはいわゆる自動車メーカーとは別に、馬車工房から発展したカロッツェリアと呼ばれるボディ製造業者が数多く存在し、優れたカー・デザイナー達と芸術的なフォルムの自動車を数々輩出してきました。ベルトーネ、ギア、イタルデザイン、ピニンファリーナ、ザガートなどが有名です。

もちろん外観だけでなく、スピードに注がれる情熱も激しく、アバルト、アルファロメオ、フェラーリ、ランチア、マセラティなどは、レース活動で一時代を築いてきました。フェラーリは、F1世界選手権に創設時から参戦し続けている唯一の自動車メーカーとして知られています。

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トラクター事業の成功を受け創設されたスーパーカー・メーカー、ランボルギーニもイタリア車の代表格です。創業者の意思により、長い間レース活動には参加しない方針でしたが、1989年からF1チームにエンジン供給を開始すると、後にGTレースにも参戦し、フェラーリやポルシェと同じようにGTレーシング・カーを市販するに至っています。

イタリア車のナショナル・カラーは、最初は黒だったのですが、後にロッソ・コルサ(イタリアン・レッド)となりました。なお、現役のF1チームであるスクーデリア・フェラーリは、朱色に近いスクーデリア・ロッソという赤を用いています。

Other Countries / その他の国々

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世界モデルカー博物館では、上記の主要な4箇国以外にも、スイス、オーストリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、ロシア、ウクライナ、チェコ、セルビア、カナダ、アメリカ、オーストラリア、韓国、日本と、合計18箇国からの実車を縮小再現した1/43モデルカーを展示しています。

Topics / 新着情報

2017.02.06

第7章「博物館」・全4節を新規掲載

遂に全7章(日本語コンテンツのみ)の執筆を完了。英日対訳の日本語部分だけで約1年半かかってしまった。意図的に先延ばした箇所があるものの、何とか最後までたどり着いた。拍手!拍手!

2017.01.15

「車種リスト」ページを新規掲載

本編ページに掲載したモデルカー作品を検索するための、アルファベット順車種リストページを作成

2017.01.09

第6章・第5節「製品化要望」を新規掲載(第6章完了)

第4節の掲載から3箇月以上間隔が開いてしまったが、モデルカーを過去・現在・未来の時間軸を通して考察することができた。主要な日本語コンテンツとしては、第7章の「博物館」を残すのみ。

Headmaster / 学院長

1965(昭和40)年生まれ射手座A型のスーパーカーブーム直撃世代。小学高学年でガンディーニ・デザインに魅了される。
時を経て1990年、ロンドン駐在時に英国製の1/43精密モデルカーに出会い収集を始める。1998年の帰国後は、国内の専門ショップに収集拠点を移し、現在に至る。
スーパーカーを主軸とするロードカー・2ドアクーペに車種を限定することで、未組立キットを含め約5000台を収集。
モデルカーの認知拡大、コレクターへの支援、業界の充実発展を願い、主力3700台を『世界モデルカー博物館』に展示。
同時に、展示作品の愉しみ方を解説する本サイト『モデルカー学』を開講。現在も「コレクター道」を実践・追究している。

―2015年5月現在―

2017年6月末に英国ロンドンへ再赴任し、現在ロンドンから欧州の様々な情報をブログとFacebookで配信中。

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